「自己愛型社会―ナルシスの時代の終焉 」
を読んで1章のみ箇条メモ。
私感として、団塊世代前後から自己愛の充足を是とし、
自分の欲望、

「自己実現」

を唯一のモチベーションとして、
自分の快楽感情価値観の中心にし、社会を形成してきたかと思う。
「核家族」化はその象徴。(マイホーム購入等)
「核個人」という言葉も概念もないが(そもそも「個人」が「核」である)
そういう社会形成構造が、
「いま」
だという感慨も浮かぶ。
幼少時から、ひとり部屋を与えられ、
お店に行けば3歳の子供も「お客様」として扱われる消費社会で育った
「われわれ」
が、自己愛を至上とする価値観を抱くのも当然といえば当然であり必然の理であろう。
(ひとり部屋を与えられなくとも携帯電話の普及で「自己」、「わたし」が唯一の価値観の源泉として考える「ひと」をつくるのに加担し強化することに成る)
しかし、
「自己(わたし)」
が欲望の源泉であるのは「社会」を原因とする他に、
普遍的で人間の構造原理であるとも思われる。
(否、それしか考えられない。総ての解釈、認識は「主観」であるのだから
例 「わたしはこう思う」「わたしはこうしたい」・「わたし」という主語を抜きに解釈や欲望は語れない、思考出来ない)
同じ趣味を持つ同士で集まったり、
サブカルチャー的な細分化、島宇宙化も「自己愛」で説明できる。
(コミューン的なシェアルームで暮らす独身者の集まりも自己愛を源泉)

自己を愛するものは自分と似たものを愛す。

以下、メモ。
●自己愛型社会とは
自己愛の充足に最大限の価値えをおく社会
「自分」の欲望と快楽こそが、最大にして唯一のモチベーション
献身や他者愛という形をとる自己愛の充足方法もある
本質は「自分」が主役であることに価値をおく
(賞賛を浴びるヒーローか、せめて悲劇的なヒロイン)
●自己愛性の性質
誇大自己と理想化された親のイマーゴ(無意識的心象)
(アメリカ精神分析医コフート)
誇大自己
自分を神のように万能だと錯覚した存在
親のイマーゴ
神ようであり、自分の望みを叶えてくれる畏怖と尊敬の対象(例 幼少時の母親のよう)
満足が与えられなかったり、過剰な充足を経験すると、誇大自己、イマーゴが心に居座る

大人になっても、注目や賞賛を集める行動をとる(blog、tweet?)

誰かを過度に理想化、だれも尊敬できない

自己愛障害
自己愛型社会の基本信条
「拡大」
「発展」
「成長」
「進歩」
「向上」


万能感の追求、万能感は満足を知らない

現実感の乏しい万能感、現実と遠く隔たる

青年、大人といわれる者に、幼稚的な万能感の温存
万能感を満たすことはプラスという社会
万能感を損なわず、充足を与えられ続けてきた環境、社会
自分は「王」のような存在だと錯覚する
●躁的防衛
自分の限界や現実にひそむ危険を知ることが本来の成熟
自己愛な自分を守る為、誇大な万能感が必要、維持

どんな困難も乗り越えられるという万能感
(絶えず元気に、前向きに、将来の可能性を確信して突き進む)

不安、落ち込みからの誇大自己の防衛、カラ元気、躁的防衛(自己実現)
●誇大自己の性質、自己顕示性
誇大自己は、常に観客と賞賛者を求める
自分を実感できない

平凡な自分
安全に処理することができなかった自己顕示性は暴発を生む危険
(自分は、唯一無二な特別な存在ゆえ)
過度に理想化した幸福を追い求め、それが叶わない現実には無関心、無気力
主人公として輝きたい
●共同体
義務や責任よりも自己実現が優先されることは、共同体と個人の関係が逆転
共同体や他人は、その人の欲求充足を助けてくれるときにだけ意味を持つ存在になる
面倒ごとや他者との関係を避けるため代理的な自己愛を満たすオプションとして
「ファンタジー」
「ゲーム」
「アニメ」
「アイドル」
「ドラッグ

等が「自己対象」の代用機能を担う

自己愛を慰撫する
「自己対象」とは自己愛の僕である
没入、中毒、逃避か?(仮想現実?)
●共感性の喪失
自己愛的な存在にとって、他者とは、自分のために利用できる存在
利用価値のない存在は、存在しないに等しい、目障り
ビジネスの問題として割り切る
自分の都合と利益だけ

非共感性が対人関係を支配
●誇大さ卑小さ
自己愛
?非常に誇大、夢想的、万能感→「誇大な自己愛」
躁的防衛、大胆不敵
未来を信じ拡大発展
?卑しいくらいにこせこせ、小心、現実的、気弱→「卑小な自己愛」
ストレス過敏、自身がなくひきこもる
危険を避けて現状維持
?の挫折が?の支配を生むが、
活力や生きるための価値を失わせるため、
?による救済を希求、そして初めに戻る振り子運動
?に支配された自己愛型社会は
自分の思いどうりになる存在だけを相手にする

自分の自己愛を100%満たしてくれる存在
「自己対象」
が大きな役割を果たす
政治、経済、文化、よりもファッションや食べ物、趣味などの
卑近なものが高い重要性を持つ
自己対象
理想化、陶酔する存在でもあれば、貶したり、破壊することも出来る存在、対象
(指導者やアイドル、映画等)
卑近な自己対象が価値の基準となる自己愛型社会は
尊敬するものも信条もないため、次第に空虚を抱えることに行き着く

自己愛が満たされないので
「誇大な自己愛」への希求が始まる
●潜在的破壊性
誇大自己は、万能感的欲求や理想への期待が破れると
激しい自己愛的な怒りを覚え、破壊的な衝動に囚われる
自己対象に向かうと、愛するものを害する(ストーカー、愛憎殺人、ジョンレノンか?)
自分自身に向かうと、自己破壊的行動(自殺、自暴自棄、鬱か?)
不遇感から反社会的な行動を起こすことも
欠点、非難を受けることに過剰に反応(tweet的論争言い争い)
自殺のタイプ
?他者本意的
?自己本位的
?アノミー(無規範的)
社会の個人への解体とアノミー化が自殺を増やす(デュルケール)
●歴史
繁栄と豊かさの副産物である、自己愛型社会
充足を追及できるだけの閑暇と余力資金を手に入れた
かつては王家や貴族社会にだけ成立
オランダとアメリカに日本の自己愛社会の先例をみる
アメリカは富と繁栄のもとに成立した大衆自己愛社会の極致
拝金主義は、あらゆる歴史を通じて、自己愛型社会の「宗教」である
PS自分を省みるに、このblogも(tweetも)自己愛的自己顕示であるのは間違いない。